レザボア・コンサルティングの中西です。
Salesforce には、Spring, Summer, Winter のメジャーバージョンアップが年に3回あります。
忘れないように、自社のシステムのリグレッションテストのスケジュールおよび計画を立てておきましょう。
2025年のスケジュール
Version | Sandboxプレビュー | 本番適用 |
---|---|---|
Spring' 25 | 2025/1/3(金) | 2025/2/16(日) |
Summer' 25 | およそ1ヶ月前 | 2025/6/15(日) |
Winter' 26 | およそ1ヶ月前 | 2025/10/12(日) |
Sandbox プレビューの日程は、バージョンアップが近づいてきたら上記ナレッジが更新されます。
本記事も適宜更新いたします。
本番適用スケジュールの確認
本番適用の日程は、事前に Salesforce Trust から確認することができます。
https://trust.salesforce.com/ja
Trust には、各インスタンスの状況だけでなく、コンプライアンスに関するドキュメントやセキュリティに関する情報など、さまざまなリソースが用意されています。
バージョンアップスケジュールは 「状況」 から確認します。
https://status.salesforce.com/
自身のインスタンスにアクセスすると、「メンテナンス」 タブから、その年のメジャーバージョンアップの予定が確認できます。
リグレッションテストの実施
Salesforceを利用している多くの企業は、自社用のアプリケーションや機能開発、ウェブサイトの構築を行っていることでしょう。
特にカスタム開発を行っている場合は、バージョンアップが既存の機能に影響を与えるかどうかを事前に確認する必要があります。 このステップを省略すると、バージョンアップ後に業務が停止するというリスクがあります。
Salesforceのバージョンアップテストは一般的に以下の手順で行います。
① Sandbox プレビュー適用時期より前にDeveloper Sandboxをリフレッシュ これにより、プレビューのタイミングでバージョンアップが適用された環境のコピーを用意します。
② Sandbox プレビュー適用時期より後にDeveloper Sandboxをリフレッシュ これにより、バージョンアップが適用される前の現行環境のコピーを作成します。
この手順により、バージョンアップが適用された環境(以後、「A環境」とします)と、適用されていない現行環境(以後、「B環境」とします)の2つが得られます。
可能であれば、「A環境」を複数用意することをお勧めします。 プレビュー適用後は、いくらリフレッシュしても「B環境」しか得られなくなるからです。
次に、「A環境」で現行機能のリグレッションテストを行います。
不具合が見つかった場合は、「B環境」で再現性を確認します。 再現しない場合、その不具合はバージョンアップに起因すると考えられます。
この問題を放置すると、バージョンアップの日に本番環境でも問題が発生する可能性があるため、速やかにSalesforceサポートに連絡し、対応を依頼しましょう。
経験上、ケースの報告から解決までには2週間以上かかることがあります。 時には解決されないケースもあります。
そのため、テストには余裕を持って取り組み、早めに対応することが重要です。
このプロセスを通じて、Salesforceのバージョンアップがスムーズに進むようにしましょう。
おわりに
Salesforce のバージョンアップでは、広範囲にわたって大規模な新機能がリリースされます。
既存の機能やアプリケーションに影響を与える可能性があるため、事前のリグレッションテストの計画を立てるためにも、早期にスケジュールを把握しておくことが重要です。
Salesforceの使用に関してご不明点やご要望がございましたら、カスタム開発やシステムの最適化についてもお手伝いしております。
どんな小さな疑問や課題でも、お気軽にご相談ください。