MuleSoft の提唱する組織モデルについて知る
レザボア・コンサルティングの中西です。
MuleSoft に関する入門記事の第二回目では、MuleSoft の提唱する組織モデルである C4E
について紹介します。
MuleSoft の推奨する組織体制
冒頭でも紹介しましたように、MuleSoftは、C4E(Center for Enablement)と呼ばれる組織体制を推奨しています。
海外記事の翻訳ですが、MuleSoft社の公式ブログでも紹介されていますので併せてご参照ください。
MuleSoftブログ:Center for Enablement (C4E) とは何か?
APIを組織内の誰が利用し管理するか
MuleSoftの組織モデルでは、Part1で紹介しましたAPIのレイヤーごとに、組織内の利用者と管理・作成するロールを定めています。
- APIの仕様を策定したら、関係者からフィードバックをもらう
- フィードバックを素早くAPI仕様に反映し、再度確認してもらう
各役割のユーザは、このサイクルをAPIの利用者と設計者の間で繰り返し、API仕様を定めた後にAPIの実装に移ります。
API が公開された後も、APIの利用者は継続的にフィードバックを行い、開発者はさらにAPIの再利用性を高めていきます。
この、APIの生産と消費を繰り返すことが、MuleSoftの提唱する組織におけるAPIの再利用性の指標の一つとして定義されています。
C4E(Center for Enablement)
C4E
は Federated な Cross Functional チームを指します。
よく似た言葉で、COE(Center Of Excellence)
がありますが、これはMuleの専門知識を持って組織への導入を助けるCentralizedなチームを指します。
Muleの世界では再利用をベースにしたAPI-ledを広めていく役割として組織横断チームをC4E
と呼んでいます。
C4Eの責務には次のようなものがあります。
- APIを開発をリードする
- APIの再利用を促進する
- 組織内にAPI利用を浸透させる
- APIを蓄積する
- C4Eの成功はAPIの再利用度で測られる
つまり、社内のAPIアセットの再利用を浸透させ、開発と運用のサイクルをを促進させる組織体制が C4E の根幹と言えるでしょう。
おわりに
本記事では、MuleSoft の提唱する組織のモデル、C4Eについて紹介しました。
次回は、MuleSoft の提供する iPaaS 製品である 「Anypoint Platform」 について紹介します。